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コラム

水稲圃場の異型株調査に~イネ葉品種判別検査の選び方【保存版】~

1.異形株とDNA検査

夏の初めから収穫期の秋にかけて、水稲の圃場では「単一品種のはずなのに、この株だけ出穂が早い/遅い、成長の度合いが違う」という問題が発生することがあります。

このようなケースで疑われるのが、種子や圃場での「他品種の混入」。単なる個体差であればよいのですが、万一別の品種が混入していた場合、後々表示違反などの問題につながることもあるため、適切な対応が必要です。

ここで、力を発揮するのがDNA検査。品種に間違いがないか、仮に違うとしたら何の品種なのか・・・など、原因究明ためにお役立ていただいています。

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2.問題解決につながるイネ葉品種判別検査の選び方

検査の依頼先を選ぶポイントとしては下記の2点です。

その1 「葉」での受付が可能かどうか

DNA検査は、籾や玄米、精米等で行われることが多いですが、今回のような異形株調査に適している試料は「葉」です。

逆に、穂の部分での検査は、正直お勧めいたしておりません。

というもの、未熟な穂では、十分なDNAが確保できない可能性がありますし、他の品種の花粉が受粉していることもあり得るからです。

一方、葉であれば、穂で検査を実施するときのような問題は起こりませんし、問題が発覚した段階で検査ができるので、早期可決も可能です。

したがって、「葉」での検査が可能かどうかが、依頼先を選ぶポイントの1つとなります。

その2 データベースの質と量

特に異型株調査を目的とする場合に最も避けたいことが、品種の特定ができないこと。

そして、データベースの質と量が大きく影響するのが「相互識別力」。つまり、お互いを見分ける能力です。

品種判別の判定基準は、

(1)対象品種の原種DNAデータと同一かどうか(同一性)

(2)対象品種以外の品種DNAデータと一致しないかどうか(排他性)

を同時に満たすこととしています。

つまり、Aという品種がAであると判断するには、「Aと同じである」ということだけでなく「A以外のいずれの品種とも一致しない」ことを確認する必要があります。

そして、後者ではより多くの品種(数品種よりも数百品種)と見分けられる方が、より高度な技術が必要となり、そこから導き出された検査結果もより高精度なものとなります。

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弊社では、国内最大(658品種登録)のデータベースに基づく高精度の「イネ葉品種特定検査」を、期間限定の特別価格で提供中です。お困りのことがございましたら、ぜひご活用ください。

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※2025年9月30日弊社到着分まで

5.ご依頼方法

下記の手順で検査試料をご準備ください。

1.10cm程度の葉(できるだけフレッシュなもの)を2~3枚程度準備する。

2.軽く湿らせたキッチンペーパー等に葉を包む。

3.チャック付きの袋に入れ、空気を抜いてしっかり封を閉じる。

4.ご依頼方法のページで、米品種判別検査(イネ葉・銘柄不明品)の検査依頼書を準備する。

5.イネ葉と検査依頼書をあわせて、冷蔵便※にて弊社まで送付

【送付先】
〒839-0864 福岡県久留米市百年公園1-1久留米リサーチセンタービル1F
ビジョンバイオ株式会社 TEL:0942-36-3100

※腐敗した試料では検査ができませんので、冷蔵便をお勧めいたしております。