鑑定団ユーザー訪問③

山形県天童市にて、山形県産の果物や加工品、特産品、米穀の販売などを行うお客様へのインタビューです。

鑑定団ユーザー訪問③

主な事業内容:山形県産の果物や加工品、特産品、米穀の販売 など

事業エリア:山形県天童市

お客様インタビュー

---いつも当社の製品・サービスをご利用いただき、ありがとうございます。まずは貴社の事業についてお聞かせください。

農業協同組合100%出資の子会社として、米やくだものなどの山形県の特産品を扱っています。米に関しては、地元天童のお米を中心に、自社工場で製造した米を、首都圏の量販店や外食・中食等に販売しています。その9割が業務用です。

---DNA検査に取り組み始めたきっかけは何だったのでしょうか。

自己防衛のため、というのが最も大きな理由です。万一、商品回収となった場合には、回収などにかかるコストはもちろん、会社としての信頼を失うことにもなります。そういったことを考えると、社内で検査できるようにすることで、自分たちの身を自分たちで守ることができる体制にしたかったんです。また、精米工場でもコンタミを防ぐための対策はとっていますが、原料の段階での事前防御も必要だという話もありました。

鑑定団ユーザー訪問③---導入の決め手は何だったのでしょうか。

ビジョンバイオのことを知ったのは、インターネット検索がきっかけです。検査試薬に関する話は、他の会社にも聞いたんですが、最終的に農林水産省のモニタリング品種をカバーしていることなどが決め手となりました。また、相談の際のレスポンスが早かったのも良かったです。

----導入にあたって、何か課題はありましたか?

導入後、「検査担当者が慣れるまで」が大変でした。当初は、事務員が掛け持ちで検査を行わざるを得ない状況だったので、それも苦労したポイントです。操作方法については、ビジョンバイオの担当者に研修に来てもらったり、逆に当社の担当者が福岡まで出向いたりして身につけました。確か、途中で検査担当者が変わった時も、研修の対応をしていただきました。それ以外でも、分からないことは、電話やメールで、随時解消していきました。

---現在、どのように活用されていますか?

現在、当社で取り扱っている米は10品種以上です。主に納品前に、玄米で検査を行っています。週1回が基本ですが、お客様の要望に応じて対応することもありますし、新米の時期には頻度が上がる傾向にあります。実は、社内で検査ができることが、取引先に対してのアピールにもなっているんですよね。

---具体的には、どのようなことでしょうか。

数年前に、とある大手食品メーカーから、製品に使う原料米の精米を委託したことがあったんです。原料の玄米は、県外から入荷したものだったのですが、検査を行ったところ、玄米への異品種混入が発覚しました。その事実を報告したところ、異品種混入事故を発見することができたとして、当社の品質管理体制について高い評価を受けたんです。その他にも、取引先等から要望があれば見学を受け入れるなど、PRにも役立てています。

鑑定団ユーザー訪問③---キットの導入が様々な面によい影響を及ぼしているようで、当社としてもとても嬉しいです。他のメリットはありますか?

そうですね。導入当初のキットは、バージョンが「3」だったのですが、「4」になって操作性がよくなり、さらに使いやすくなったと感じています。おかげで、朝届いたサンプルについても、その日のうちに結果が出せるようになりました。

---逆に、使いづらいと感じている点や当社への要望はありますか。

操作する人によって、バンドの出方に差が生じることでしょうか。慣れや経験にも左右されるんでしょうが、どんな人でもブレのないものになれば、もっと使いやすくなると思います。あと、検査にかかる時間。例えば、「米を入れるだけで、10秒で品種が判定できます!」みたいなキットができると嬉しいです(笑)。

---それでは最後に、今後の展望をおきかせください。

当社の強みは、農協が母体で産地に根ざしていること。収穫物の移動も少なく品質が安定しており、通常の米卸業者が持っていないような産地情報も共有されていることといったポイントを評価していただいています。DNA検査は、こういった強みをさらに強化してくれる有力なツールであると考えています。これからも、ぜひよろしくお願いします。

---こちらこそ、よろしくお願いいたします。本日は、貴重なお話、ありがとうございました。

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