鑑定団ユーザー訪問①

全国に展開する米・穀物卸のお客様へのインタビューです。

鑑定団ユーザー訪問①

主な事業内容:米・穀物卸

事業エリア:全国

お客様インタビュー

鑑定団ユーザー訪問①---いつも弊社の「お米鑑定団」「コシヒカリ鑑定団」をご利用いただき、ありがとうございます。まず、弊社のキットをどのようにご利用いただいているか、お聞きしてもよろしいですか。

主に出荷前検査の目的で利用しています。頻度は週2回、水曜日が固定で、もう1日は製造スケジュールによって変動します。1回あたりで処理する数量は、平均5〜6サンプルです。当社では「お米鑑定団」と「コシヒカリ鑑定団」の2種類のキットを併用しており、品種によってキットを使い分けて効率性を高めています。もともとはコシヒカリの割合が多かったのですが、最近では様々な品種を扱うようになっています。

---扱っている品種数はどのくらいあるのですか。

そうですね。検査対象としている品種だけでも10品種以上あります。米の取扱銘柄が多いことが当社の強みにつながっています。でも、品質管理の立場で考えると、それだけコンタミネーションのリスクもあるので、気が抜けないですね。

---DNAで品種検査を行う場合、「外部に検査を委託する」というのが、まだまだ一般的だと思います。どのような背景や理由で、自社で検査をやろうとなったのでしょうか。

実は、もともとこの工場では、外部の検査機関に委託していたんです。頻度は週3回程度。毎週依頼をしていたので、コストがネックになっていまして。まずは「自社で検査体制が整えば、コストダウンにつながるのでは」という想いがありました。あとは「スピード」ですね。即日出荷に対応するためにも、この工場でも体制を整えることになりました。

鑑定団ユーザー訪問①---検討の際には、複数の製品を比較したとお聞きしています。何が決め手になったのですか。

当初の目的が「コストダウン」でしたので、第一はもちろん「価格」です。特に、初期導入費用は、他社と比べると圧倒的に安かったです。あとは、「スペース」ですね。長机2つ分のスペースがあれば十分なので、限られた場所で検査を行うには適していました。

---導入にあたって、何か課題はなかったのでしょうか。

「検査員のスキル」が何よりの課題でした。キットの導入と私がこの工場に配属になったタイミングが、ちょうど同じ時期で、そのころから携わっているのですが、実はそれまでDNA検査の経験が全くなかったんです。ですので、ビジョンバイオの技術担当の方に研修に来てもらったり、逆に私がビジョンバイオさんにお邪魔したり。とにかく研修と訓練の繰り返しですね。あと、ちょっとした質問などは、メールや電話でその都度解消していきました。

---実際に導入してみて、いかがでしょうか。

当初は何もかもが初めてで、慣れないことばかりでしたが、今となっては「使い勝手のよさ」に魅力を感じています。危ない試薬を使っていないので安心して使えますし、操作手順も楽です。また、試薬がカクテルになっている、という点もポイントです。他社の検査キットでは、試薬の調合や分注が面倒なものありますので。
あと、導入当初からキットもバージョンアップしていて、その結果、以前よりも早く検査結果が出せるようになりました。おかげで、別の業務にも時間を使えるようになっています。

---逆に、難しいと感じる部分はありますか。

あえてあげるとすれば、「目視による判定であること」ですね。今でも時々、判断に迷うことがあります。ソフトなどで自動判定してくれると、もっと使いやすくなりますね。

鑑定団ユーザー訪問①---その点では、「精度管理試験」を利用していただいています。

そうです。ビジョンバイオから送られてきた課題(米試料)について、正しい結果が導き出せるか、毎月1回実施し、結果を報告しています。今のところ、良好な評価を得られているので、安心しています。そういえば、精度管理試験は、当社からビジョンバイオさんに相談してはじまったんですよね(笑)。

---そうです。当社のプロダクトや関連サービスには、お客様のご意見を反映したものも多くあります。また、リストに入っていない品種も、お問い合わせいただければDNAのバンドパターンについての情報をお伝えしています。

それも満足しているポイントの一つです。最近も「天のつぶ」のパターンをお聞きしました。当社は、扱う品種も多岐にわたりますので、そういった相談がしやすく、迅速に対応いただけるのもありがたいです。

---ありがとうございます。最後に、今後ビジョンバイオに期待することはありますか。

品種データベースの拡充ですね。近年、新しい品種が次々と出ており、私たちも対応を求められることが多くなりました。ですので、新しい品種への対応スピードは、今後も引き続きお願いしたいですね。

---本日は、貴重なお話、ありがとうございました。

バックナンバー

ISO/IEC 17025 認定試験所